■めいきんぐ・おぶ・うぇぶさいと
■自宅でインターネットを始める
- アクセスプロバイダと契約する(95年)
- (アクセス)プロバイダって何?
- RIMNETを選んだ理由
1.アクセスプロバイダと契約する(95年)
さて、個人的に自宅からアクセスするためにプロバイダと契約することになりました。個人でプロバイダと契約しようと思い立った理由はいくつかあったんですが、大学に行かなくてもネットにアクセスできる。ホームページを作ってみたかった。メールアドレスが欲しかった。純粋に技術的な興味。などなど。
大学に行かなくてもネットにアクセスできれば便利だし、この頃、大学でできたのはメールとホームページを見ることだけだったので、ホームページを作ってみたければプロバイダと契約するのが一番手っ取り早く簡単。また、大学のメールアドレスは卒業すると使えなくなるという心配もありました。
この頃は今のような、プロバイダ乱立、価格サービスによる過当競争などは予想もしませんでしたから、プロバイダは、一度契約したら、一生もの、と思っていました。だから、メールアドレスも卒業や転居に関係なく使用できるので、民間のプロバイダは便利なもの、と思っていました。そのために、全国にアクセスポイントがある(厳密には、展開すると宣言していた)RIMNETと契約したのでした。
当時は、まだ全国展開しているプロバイダはほとんどなく、90年代はじめに関東エリアではBEKKOAMEが一般ユーザ向けプロバイダ事業をはじめたばかりでした。RIMNETも94年頃でき、1万人限定とうたってユーザを募集を開始していた頃です。無料サービスでもないのに、人数限定というのは、今ではほとんど考えられませんが、当時は、まだまだインターネットが始まったばかりと言うことで、インフラや機器の問題もあって、このような形となったのでしょう。
また、ローカル(地域限定)でサービスをはじめるプロバイダもちらほら出始めた頃です。RIMNETに限らず、この頃の回線は全体に細く、ウェブページとかの重いこと。企業とかのように、いっぱいお金を払って高価な専用線サービスを利用するなら、そんなこともないのでしょうが、割安の一般向けプロバイダサービスなんて、どこも重いのは同じ。おかげで、ネット上の話題は、どこのプロバイダが軽くてどこのプロバイダが重いかの話題で持ちきり。今でも、テレホーダイの時間に重たくなるならないなどの話題が、時にでますが、当時はテレホーダイサービスもなかったので、純粋にプロバイダの重さの話だけ。
軽くて速いという噂がネットに流れると、みんながそのプロバイダと契約したり、プロバイダを変更したりするといった現象が結構見られました。それで人が殺到すると、その影響で重たくなってしまったりと、笑い話のようなこともありました。
で、契約したのはしたのですが、最初は悪戦苦闘。この頃のRIMNETの回線形態がちょっと特殊だったこともあるのですが、パソコン通信をはじめた頃と同じで、パソコンの設定で一苦労。今で言うダイアルアップ接続じゃなかったんです。まあ、全国展開して、各地にアクセスポイントができるまでの経過処置だったんですが、
結構複雑で苦労しました。ダイアルアップ接続用のアクセスポイント(電話番号がある)は東京だけで、それ以外の地方からアクセスする場合、最寄りのアクセスポイントに電話をかけ、そこからパソコン通信用のラインを利用して、LAN接続で東京のポイントに接続、そしてPPP接続してインターネットの世界に接続という、それはそれはややこしい接続の仕方。今思うと、よくまあそんな利用方法を採ったものだと笑い話のような感じ。
パソコンの設定は一度、安定した設定が出来れば、その後は問題ないのは今と同じですが、そこに至るまでが大変。それはそれは、ホントに四苦八苦でした。
それでも、全国展開しているプロバイダが他になかったので、選択肢は他になし。当然、@NIFTY、INFOWEB、BIGLOBE、SO-NET、ODN、OCNなんか影形もない頃です。でも、今と同じ様な、接続方法が最初から使えたとしても、設定に苦労したでしょう。なぜなら、今のように、パソコンにあらかじめ、接続パックが入っているわけでもなく、モデムの設定もなかなか癖があって、結局は、自分のパソコンに最適な安定した設定を探さなければ行けなかったのは同じことでしたから。きつかったのは、近くにノウハウを聞く人が全くいなかったことですね。
2.(アクセス)プロバイダって何?
このページにアクセスしている人は、インターネットをすでに利用しているはずだから、プロバイダという言葉の説明は不用かもしれないけれど、アクセスプロバイダという言葉に対して、プレゼンスプロバイダという言葉がそのうち後の方の項目ででてくるので、ここでアクセスプロバイダに関して少々の説明を。
企業や学校から専用線でアクセスしている人(最近では自宅からも専用線でアクセスする人もでてきましたが)を除いて、普通の人が、インターネットにアクセスする場合、プロバイダと呼ばれる接続業者を利用するのが常です。このような、インターネットに接続するためのサービスを提供してくれる事業者をアクセスプロバイダといいます。日本では一般にプロバイダといった場合、このアクセスプロバイダを意味して使うことがほとんどです。
利用形態は、以下の図のように、自宅にある自分のパソコンから、電話回線を利用しプロバイダのサーバーを介して、インターネットに接続するといった形になります。どうしてこんなめんどくさいことをしなくてはいけないのでしょうか。自宅の電話回線が直接インターネットに繋がっていれば、プロバイダにお金を払うこともなく、月々の出費を抑えることが出来ます。
当然いくつかの理由があるのですが、まず電話回線とインターネットの回線は、全く別物で、その中を行き来している情報の規格(プロトコル)も全く違います。難しい技術的な話は私も知らないのですが。
それでは、プロバイダを利用しなくては行けない理由は何でしょうか。一番の理由はインターネットの規格によります。インターネットの規格によれば、ネットに接続するコンピューターは全て異なるID番号のようなものを割り当てられていなくては行けません。この番号のことを、IPアドレスというのですが、この番号が必ず必要です。この番号なしにアクセスしようと思えば出来ないことはないですが、確実にトラブルの元です。このIPアドレスは個人ではなく、パソコンを認識するために必要なのですが、無限にあるわけではありません。
この番号は、256.256.256.256のように3桁の数字を4つならべたものですが、それぞれの数字の範囲は0〜256です。つまり、IPアドレスは無限ではなく、数に限りがあるということです。そのため、全世界全てのパソコン一台づつに割り当てるわけには行きません。より多くのコンピューターを認識できるよう現在の新しいIPアドレスのシステムの導入が検討はされていますが、先の話です。
で、個人がインターネットにアクセスする時も当然、このIPアドレスが必要です。アクセスプロバイダではこのIPアドレスを、ユーザーのマシンに一時的に割り振ってくれます。一時的というのは、各アクセスプロバイダが持っているIPアドレスも数に限りがあるので、ユーザーがネットにアクセスしている間だけIPアドレスを割り振るからです。IPアドレスは、そのプロバイダのユーザー全員で使い回すのが普通で、そのため、アクセスするたびに、各自のパソコンのIPアドレスは違うのが割り当てられます。これはその時空いているIPアドレスが自動的に割り振られるからです。
また、各コンピューターは、このIPアドレスの他に、ドメイネームなるものも名乗らなくては行けません。ドメイネームというのは、nikami.comのように、人間にわかりやすいようにアルファベットの羅列になっているものです。インターネットの規格上、ドメイネームはなくても問題なく動くのですが、IPアドレスに対応するドメインネームがないと、怪しいマシン、挙動不審なマシンと見られることも多く、あるに越したことはありません。これを設定してくれるのが、ドメインネームサーバーなるものなのですが、普通は、このサーバーはアクセスプロバイダが要してくれます。
メールを利用するなら、受信用のサーバーと発信用のメールサーバーを用意しなくてはいけませんし、ホームページを作るためには、HTTPサーバーを用意しなくてはいけません。アクセスプロバイダはこれらのものを、一般の人に代わって提供してくれます。そんなわけで、プロバイダは必要なのです。
ただ現在では、OCNエコノミーなど、専用線を個人レベルでも利用できるようになりました。このような場合はインターネットに接続するために、アクセスプロバイダは必要ありません。その代わり、DNSサーバー、メールサーバ、HTTPサーバーなどは、自分で設置して運用する必要があります。(それか、それらのサービスだけを提供してくれる事業者と契約をむすぶか)。
3.RIMNETを選んだ理由
当時、アクセスプロバイダとして、RIMNETを選んだのは、全国展開しているプロバイダがRIMNETしかなかったというのが一番の理由です。将来、どこに転居するかわからないし、引っ越してもメールアドレスとか変えなくて住むから便利という考えがあったためです。結局は、その後。いくつかの理由で、プロバイダは代えることになるんですけど。
ただ、最初のプロバイダがRIMNETだったのは、ホームページ制作の面から見るとかなりラッキーだったと思います。というのは、RIMNETは、ホームページ制作の上での、技術的制約が少なかったからです(ほとんどなかった)。当然CGIの利用を許可されていました。CGIの説明は別ページで、そのうちしますが、掲示板やチャット、ゲストブックなど、俗にインタラクティブなページに必要なプログラムを稼働させるためには必須なものです。当時は、サーバーに負担がかかるのと、セキュリティ上の問題から、使用を許可していなかったプロバイダがほとんでした。そのような所では、掲示板やチャット、ゲストブックなどは稼働させられませんでした。RIMNETでは、さらにSSIも利用可、UNIXのシェルも利用でき、凝ったプログラムを走らせることが出来る環境が整っていました。
また、RIMNETが個人向けプロバイダの先駆けだったことと、これらホームページ利用での技術的制約が緩かったこともあり、草分け的なパワーユーザーが多くいたのも、ラッキーでした。いろんなノウハウについて聞くことが出来ましたから。そんなわけで、最初の頃は、結構、無茶もやってましたし、多くのノウハウを得させてもらったと思います。学校でコンピューターのことを学んでいたわけではないので、ホント助かりました。でも、設置したプログラムがうまく動かなかったりしたのは日常茶飯事で、五里霧中の中、手探りでなんだかんだやっていたんですけど。この時の経験は、その後のページ制作に大きく役立つことになります。